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部下の者を愛したまえ。ただそれとは彼らに知らさずに愛したまえ。 - 本で出会った素敵な言葉 vol.0150

 

【投稿者】

30代 女性

【本で出会った素敵な言葉・好きな一節・感動した一文】

部下の者を愛したまえ。ただそれとは彼らに知らさずに愛したまえ。

 

【タイトル・著者】

サン・テグジュペリ「夜間飛行」

 

【その言葉が好きな理由・感動した理由】

中間管理職の私。時には部下に重いタスクを課さなくてはならない立場にあるため、その責任の重さに心が折れそうな時もあります。そんな時に思い出すのが、上に上げた一節。これは登場人物の1人である航空郵便会社の支配人・リヴィエールがモットーとしている言葉なのですが、初めて読んだ時は思わず涙が出そうになりました。結局ラストで彼は部下のパイロットを遭難させてしまうのですが、それでもその凜とした姿勢には憧れる。くじけそうになったら必ず思い出す言葉の1つです。

【本の内容】

南米大陸で、夜間郵便飛行という新事業に挑む男たちがいた。ある夜、パタゴニア便を激しい嵐が襲う。生死の狭間で懸命に飛び続けるパイロットと、地上で司令に当たる冷徹にして不屈の社長。命を賭して任務を遂行しようとする者の孤高の姿と美しい風景を詩情豊かに描く。


サン=テグジュペリ,アントワーヌ・ド
1900‐1944。フランスの作家、飛行家。兵役で航空隊に志願、除隊後は民間航空業界に入る。26歳で作家デビューし、自らの飛行体験に基づく『南方郵便機』『人間の土地』などを発表した。1931年発表の『夜間飛行』はフェミナ賞を受賞