そしてねこは、もう生まれかわることはありませんでした - 本で出会った素敵な言葉 vol.0144
【投稿者】
20代 女性
【本で出会った素敵な言葉・好きな一節・感動した一文】
そしてねこは、もう生まれかわることはありませんでした。
【タイトル・著者】
佐野洋子「100万回生きたねこ」
【その言葉が好きな理由・感動した理由】
1977年に出版されましたが今もなお、子供だけでなく大人にも人気のある絵本です。 何度死んでも生まれ変わる。 たくさんの飼い主に愛されて飼われていた。 100万回生まれ変わっていることを周りの猫に自慢していたが、どこか寂しそう。 愛されるだけでなく、初めて愛する喜びを知った猫はもう生き返ることなく、その天寿を全うします。 何度生まれ変わったもどこか寂しそうでしたが、最後の最後に、愛する喜びを知ることと、その愛を失うことを知った猫の気持ちが凝縮された一文です
【本の内容】
これはひょっとすると大人のための絵本かもしれないが、真に大人のための絵本ならば、子供もまた楽しむことができよう。それが絵本というものの本質であるはずだ。そして『100万回生きたねこ』は、絵本の本質をとらえている。――週刊朝日書評より このとらねこ一代記が、何を風刺しているかなどと考えなくても、すごいバイタリティーをもって生き、かつ死んだ話をおもしろいと思ってみればよいと思う。上級から大人まで開いてみて、それぞれに受けとめられるふしぎなストーリーでもある。飼い主へのつながりが無視され、前半と後半が途切れているようで、みていくとつながってくるふしぎな構成である。――日本経済新聞「こどもの本」書評より