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目に見えぬあらゆるものを粉々に叩き潰し、元に戻すしかない - 本で出会った素敵な言葉 vol.0106

 

【投稿者】

30代 女性

【本で出会った素敵な言葉・好きな一節・感動した一文】

目に見えぬあらゆるものを粉々に叩き潰し、元に戻すしかない

 

【タイトル・著者】

村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」

 

【その言葉が好きな理由・感動した理由】

キクという少年が、あらゆる人間に出会い絶望した果てに静かに唱えるように言う一言。 目に見えるものではなく、目に見えぬものという所にとても闇を感じ、背筋がぞわっとしました。 ただ闇があるから、光は輝く。そのこともきっとキクは知っていて、まさにキクは闇の中の一筋の光であり、 漆黒の闇も抱えている。とにかく煮え切らないような思いに何度となくかられ、1ページ1ページ読むほうもエネルギーを使い、 でもそれ以上にエネルギーをもらえる小説です。

【本の内容】

1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。母親を探して九州の孤島から消えたハシを追い、東京へとやって来たキクは、鰐のガリバーと暮らすアネモネに出会う。キクは小笠原の深海に眠るダチュラの力で街を破壊し、絶対の解放を希求する。