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貧しき人びと:ドストエフスキー - 私の人生に影響を与えた本 vol.0004

 

【投稿者】

30代 男性

 

貧しい男子の失恋が、巨匠ドストエフスキーが処女作で、一番訴えたかった事であることを、この本を読んで知った時、衝撃を受けました。世の中には様々な啓発本がありますが、その中心にある事を、ドストエフスキーは見つけていたのだと考えると、今後、自分が世の中で生きて行く上で、見つめる物が見つかったと思い、人との接し方、家族との接し方などに、大きな影響を受けました。貧しき人びとというタイトルには、大きな意味があると思います。

 

 

世間から侮蔑の目で見られている小心で善良な小役人マカール・ジェーヴシキンと薄幸の乙女ワーレンカの不幸な恋の物語。往復書簡という体裁をとったこの小説は、ドストエフスキーの処女作であり、都会の吹きだまりに住む人々の孤独と屈辱を訴え、彼らの人間的自負と社会的卑屈さの心理的葛藤を描いて、「写実的ヒューマニズム」の傑作と絶賛され、文豪の名を一時に高めた作品である。