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私のようなみにくいからだでも、灼けるときには小さなひかりを出すでしょう。 - 本で出会った素敵な言葉 vol.00089

 

【投稿者】

40代 女性

【本で出会った素敵な言葉・好きな一節・感動した一文】

私のようなみにくいからだでも、灼けるときには小さなひかりを出すでしょう。

 

【タイトル・著者】

宮沢賢治「よだかの星」

 

【その言葉が好きな理由・感動した理由】

賢治の生きた時代、まだ部落差別が根強い時代を反映した作品だと思いました。今でもいじめはありますが、それよりも根深いものを感じました。自分が望んでいないのに、みにくい姿に生まれ、それゆえに仲間外れにされ、最後は美しい星になりたいと思う「よだか」の気持ちが、切なくてやり切れない。これが 日本の現状なんだと、賢治が訴えかけているように思いました。今の子供達に読ませたらいいと思います。いじめ撲滅キャンペーンみたいに、標語を作るのではなく、こんな話を伝えたらいいと思います。

【本の内容】

他の鳥たちから「みにくい」という理由で仲間はずれにされ、鷹には不条理に改名を迫られる主人公よだか。そんな自分もまた、生きていくために虫を殺さねばならない。自分自身の存在に耐え切れなくなったよだかが目指した場所とは?賢治童話の傑作。