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今は思います。人はむしろ他人を大切に生きるべきなのではないのか、と - 本で出会った素敵な言葉 vol.00070

 

【投稿者】

20代 女性

【本で出会った素敵な言葉・好きな一節・感動した一文】

今は思います。人はむしろ他人を大切に生きるべきなのではないのか、と。家族は選べない。けれど他人は選ぶことができる。家族の数は限られているけれど他人は無限に開けている。

 

【タイトル・著者】

森絵都著「東の果つるところ(短編集『気分上々』)」

 

【その言葉が好きな理由・感動した理由】

家族とは自分にとって最も身近な存在であり、一番の理解者になりえる存在だ。しかし、家族関係が上手くいっていない家庭は世の中に五万とある。あんな親のもとに生まれなければ良かったと思ったことがある人もいるだろう。だが、他人はそうじゃない。血縁に縛られることなく自由意志で選んで仲良くなったり、嫌になれば離れてしまうことだって出来る。すごく当たり前のことではあるが、これをハッキリ言いきって割り切ってしまうのは中々難しい。冷たくもある言葉だが、自分には共感出来た言葉であり、自らも他人を大切にしようと思えた一節だったので、これを選びました。

【本の内容】

中学2年生の柊也は、クラスメイトの翼に誘われて渋々行った中華街で無銭飲食の罪を着せられてしまう。困った柊也がとった行動は…(「気分上々」)。“自分革命”を起こすべく親友との縁を切った女子高生、8年前の“あの日”を忘れられない女性、一族に伝わる理不尽な“掟”に苦悩する有名女優…。毎日をもがきながらも一生懸命に生きる人たち。これまでに発表された短編から選りすぐった、元気と勇気をくれる9つの人生物語。