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奇跡とは目にみえるものではなく、心の内側に降る雪のようなものかもしれない - 本で出会った素敵な言葉 vol.00061

 

【投稿者】

30代 女性

【本で出会った素敵な言葉・好きな一節・感動した一文】

奇跡とは目にみえるものではなく、心の内側に降る雪のようなものかもしれない。

 

【タイトル・著者】

辻仁成「ミラクル」

 

【その言葉が好きな理由・感動した理由】

母を亡くした幼い子に母の死を告げられない父。そして父は雪の降らない場所にいながら、雪が降ればお母さんが帰ってくると子供に嘘をつきます。ところが奇跡がおきて雪が降ってしまう。そして困り果てた父に対して、今度は子供が父のために嘘をつくのです。小さな子供の心におきた母の死を受け入れるという奇跡。それを優しい表現で表したのがこの一文です。私は弱さと優しさでいっぱいのこの親子に思いやりの気持ちを教わり感動しました。

【本の内容】

僕の名前はアル。ジャズピアニストのパパと南へ向かって旅を続けている。僕はママを知らない。だけど、きっとどこかにいる。いつもどこでも僕はママを探しているんだ―。大人になってなくしてしまったものをもういちど見つめてみませんか?すっかり大人になってしまった、かつての子供たちへ贈る、愛しくせつない物語。あたたかな文と絵でお届けする、優しい気持ちになれる一冊。