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たわむれに母をせおいてそのあまり軽きに泣きて三歩あゆまず - 本で出会った素敵な言葉 vol.00033

 

【投稿者】

20代 女性

【本で出会った素敵な言葉・好きな一節・感動した一文】

たわむれに母をせおいてそのあまり軽きに泣きて三歩あゆまず

 

【タイトル・著者】

石川啄木「一握の砂」

 

【その言葉が好きな理由・感動した理由】

小さな頃に、眠ってしまった時、泣きじゃくってしまった時、お迎えに来てもらった時等、様々あると思いますがその時にお母さんをおんぶしてもらった事もあると思います。 自分が社会人になって、今度はお母さんをおんぶした時の事を思い出しました。石川啄木が、「たわむれに」と書かれている所がありますが「軽い気持ちで」と言う意味だそうです。自分が、大人になって行くと言う事は、親は歳をとっていくという事。その時に私は、自分があの時おんぶしてくれたように、お母さんをおんぶしたら、あまりにも軽すぎて悲しくなってしまった。でも、その反面暖かい気持ちにもなった事です。

【本の内容】

啄木の処女歌集であり「我を愛する歌」で始まる『一握の砂』は、甘い抒情にのった自己哀惜の歌を多く含み、第二歌集の『悲しき玩具』は、切迫した生活感情を、虚無的な暗さを伴って吐露したものを多く含む。貧困と孤独にあえぎながらも、文学への情熱を失わず、歌壇に新風を吹きこんだ啄木の代表作を、彼の最もよき理解者であり、同郷の友でもある金田一氏の編集によって収める。