本棚

本や映画の情報サイト

つらい時には「つらい」といったり、しんどい時には「しんどい」といったり、泣いたり、叫んだり、怒ったりしても良いのです - 本で出会った素敵な言葉 vol.00029

 

【投稿者】

40代 女性

【本で出会った素敵な言葉・好きな一節・感動した一文】

つらい時には「つらい」といったり、しんどい時には「しんどい」といったり、泣いたり、叫んだり、怒ったりしても良いのです。

 

【タイトル・著者】

新谷卓弘「心に効く漢方」

  

【その言葉が好きな理由・感動した理由】

10ほど前にたまたま本屋でみつけて読みました。その頃、様々な不定愁訴から漢方治療を受けていたからです。ちょうどこの頃、〇〇の法則などの本が流行り、 何もかも「自己責任」「愚痴は言うな、ポジティブに」というような思想の本がよく売れていました。私は小さいころから、愚痴も泣き言も言わず頑張ってきた末、体調を 崩しました。なので無理なポジティブシンキングについて疑問に思っていました。言霊は確かに大切だけど、漢方治療に来る人は、世のため人のために頑張ってきた人であるので、「つらい」と言ってもいいという言葉は心に染みました。

【本の内容】

増大し続ける不定愁訴の人に、西洋医学的治療方法と対比しつつ、「心に効く」漢方を基本的理論から簡単な自己診断法まで伝授する。
最近、検査をしても異常が見つからないのに「体調がおかしい」「健康感がない」「何となく不安だ」「意欲がわかない」と訴える、いわゆる“不定愁訴”の患者が増えています。この不定愁訴は万病の源、進行すると様々な具体的な身体疾患を引き起こします。本書では不定愁訴が、日本古来からある「和」の精神や、自分の気持ちを押し殺してでも他人に合わせようとする「過剰適応」と深く関わりあっているとの認識にたち、西洋医学の心理検査の一つである「エゴグラム」の手法を導入。漢方医学の「五臓」(肝・心・脾・肺・腎)の考え方と組み合わせて、様々な心の状態に適切な漢方の処方を紹介する画期的な本です。漢方医学の根本的な考え方から具体的な漢方薬の効能まで、著者の豊富な臨床経験に基づいた智恵がたくさん詰まっています。古代中国には「名医は已病を治さず、未病を治す」という言葉があります。本書を読んで、漢方の力をおおいに利用しましょう。