本棚

本や映画の情報サイト

恥の多い生涯を送ってきました - 本で出会った素敵な言葉 vol.0001

 

【投稿者】

20代 女性

【本で出会った素敵な言葉・好きな一節・感動した一文】

恥の多い生涯を送ってきました。

 

【タイトル・著者】

太宰治「人間失格」

 

【その言葉が好きな理由・感動した理由】

作品の書き出しの一文です。人間失格と言われるほどに、友達付き合いも正しくなく、金の管理も甘く、女にだらしがなく、更にモルヒネ漬けになるという無茶苦茶な人生を惰性で生きた主人公の最初の一言が、あまりにも慎ましくて好きです。自覚があったのか!となりました。 私自身、正しい道ばかり歩めたわけではなく、間違いを自覚していて突き進んだり周りの人を泣かせて生きてきたダメな人間だという自覚があるので、自分と重ねてとても共感できる言葉なのかもしれません。

【本の内容】

「恥の多い生涯を送ってきました」3枚の奇怪な写真と共に渡された睡眠薬中毒者の手記には、その陰惨な半生が克明に描かれていました。無邪気さを装って周囲をあざむいた少年時代。次々と女性に関わり、自殺未遂をくり返しながら薬物におぼれていくその姿。「人間失格」はまさに太宰治の自伝であり遺書であった。作品完成の1か月後、彼は自らの命を断つ。