本棚

本や映画の情報サイト

サイドウェイ - 私の人生に影響を与えた映画 vol.0197

 

【投稿者】

60代 男性

【人生に影響を与えた理由】

小説家志望の中年教師と元人気テレビ俳優という男友達二人がカリフォルニアのワインロードを旅するロードムービー。青春の時の夢は破れても、人生の寄り道で少しだけ新しい自分に出会い、それぞれに新たなスタートを切る。ワインに関するうんちくもをふんだんに盛り込まれており、飲み頃を過ぎてしまったワインに対する解説が夢破れた人生と重なり印象に残る。飲み頃を過ぎたワインにも最盛期とは異なるそのときにしか味わえない味がある。崩れていく味の中に新たに生じる微妙な味を味わえるのもワインの達人そして人生の達人への道なのだろう。

 

【内容】

2004年度アカデミー賞脚色賞受賞
主要5部門ノミネート
映画の言葉 “ピークを境にワインはゆっくり坂を下り始める そんな味わいも捨てがたいわ"

<キャスト&スタッフ>
マイルス…ポール・ジアマッティ(安原義人)
ジャック…トーマス・ヘイデン・チャーチ(大塚明夫)
マヤ…ヴァージニア・マドセン(佐々木優子)
ステファニー…サンドラ・オー(安藤麻吹)

監督・脚本:アレクサンダー・ペイン
脚本:ジム・テイラー
製作:マイケル・ロンドン
原作:レックス・ピケット
音楽:ロルフ・ケント
●字幕翻訳:古田由紀子 ●吹替翻訳:木村純子

<ストーリー>
カリフォルニア州サンディエゴに住む、小説家志望の中年教師マイルスは、2年前の離婚のショックからいまだに立ち直れないでいる。ようやく書き上がった小説も、正式に出版されるか否か出版社の返事待ち状態だ。でも、そんなダメ男マイルスも、ことワインに関してはオタクといえるほどの深い知識と愛情を持っていた。マイルスには、大学時代からの悪友ジャックがいる。ジャックはだいぶ落ちぶれたとはいえ、かつてはテレビ・ドラマにレギュラー出演していた人気タレントで、それを武器に女性を口説き落とす名うてのプレイボーイ。恋愛には全く不器用なマイルスとは真逆の存在だ。ところが、そんなジャックもとうとう年貢の納め時、不動産屋の娘と結婚することになった。そこで二人は、ジャックの結婚とマイルスの小説の完成を祝して、結婚式前の1週間、ワイン・ツアーと洒落込むことにした。ワインやゴルフ三昧の気ままな男二人旅。マイルスは、人生の憂さをワインに夢中になることで紛らわせようとしている。そんなマイルスが旅の途中で出会う、ワイン好きの魅力的な女性マヤ。さまざまな事件を通して、旅はいつしかマイルスが自分自身を見つめ直す旅へと変わっていく。そして、人生のピークを過ぎたダメ男にも訪れる、ささやかな希望の光──。