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もののけ姫 - 私の人生に影響を与えた映画 vol.0012

 

30代 女性

 

もともとジブリの映画が大好きで「もののけ姫」も鑑賞しました。この映画からかなり考え方のヒントを得たと思っています。私は中学生の頃から原子力発電に強い関心がありました。なぜかと言うと、自宅からかなり近距離に原子力発電を作る計画があり、それに伴う交渉や運動を見る機会が多かったからです。当時の私の社会科の先生が、よく説明会などに顔を出していたらしく、その経過を授業の時に教えてくれていました。私の住む地域は日本海側。建設の計画があったのは東京電力。毎日使う電気で生活には欠かせないものだから、多少の危険はあっても電気を使わず生活するわけにはいかない。使用するのだから建設も仕方がないのかもしれない、と最初は思っていました。しかし、建設された場所で作られた電気は地元で使われることは無く、全て関東へ送られるとのこと。関東へ辿り着くまでに、半分の電力は失われる、とのことでした。説明会に参加した社会の先生は言いました。東京電力は「100%安全です」と言った。ならば、なぜ半分も電力が失われる日本海側のこの土地で作るのは非効率では無いのか?もっと東京に近い場所に作ればいいのではないか?先生は、普通に感じた疑問を質問したそうです。そして返ってきた回答に先生は激怒したそうです。人口の多い首都に近い場所に建設したら、何事か起こった時の被害が大きくなる。とんでもない。そう答えられたので、「えっ?100%安全なんですよね?」聞き返した言葉に、向こうは答えられなかったそうです。先生から聞いた話であり、実際にどういう言葉でやり取りされたのか私は分かりませんが、中学生だった私の心にも話は強く残りました。100%安全は嘘だ!私たちの住む土地は、少ない犠牲とやらに選ばれたのだろうか?人の命は、数で数えられるようなものではないのに、ただの人数という数字で犠牲に選ばれたのだろうか。いや、ここに建設がされなかったとしても、現に私は電気無しでは生活できない環境にあり、誰かが、どこかがリスクを背負って作っている電気を使っているのだ。電気が悪では無い。ただ、電気を作ることはリスクを負う。どうにか、共存はできないものなのだろうか。自然にも人にも優しく、安全に、生み出すことはできないのだろうか?そんな疑問とモヤモヤを抱えていた時に見たのが、「もののけ姫」です。アシタカは、自らに呪いを与えた現況、タタラ場へ赴きました。普通なら、ただ恨んでしまうだろうに、アシタカは、「曇りなき眼で見る」と言いしっかりと真実を見ました。呪いを与えた現況は、森を壊します。一方で、貧しかった人々の暮らしに潤いと笑顔を与えています。森とタタラ場、共に生きることはできないのか?アシタカが言った言葉は、私が電力会社の問題で感じた感覚に似ていました。そうだ、結論はすぐに出せないかもしれない。けれど私もアシタカのように、電気が悪い、ではなく、どう自然と安全と電気と共存していくか、また、一般の市民でしかない私に何が出来るのか、まずは「曇りなき眼でみる」から始めよう。そう思えた映画でした。電力問題でのこと以外でも、未だにこの映画のセリフは私に影響しています。なにか疑問点がある場合や、受け入れがたいことがあってもどうやって協力できるか、共感できることはあるのか、この映画を思い出して、しっかりと見るようにしています。私にとって、とても大事な映画です。

 

中世・室町期の日本。いまだ人を寄せ付けぬ太古の深い森の中には、人語を解する巨大な山犬や猪などの神獣たちが潜み、聖域を侵す人間たちを襲って、荒ぶる神々として恐れられていた。エミシの末裔のアシタカは、人間への怒りと憎しみによってタタリ神と化した猪神に呪いをかけられ、それを解くために訪れた西の国で、数奇な運命に巻き込まれていく。森を切り開こうとするタタラ製鉄集団とその長エボシ御前、森を守る山犬一族、そして山犬に育てられた人間の少女サン。アシタカはその狭間で、自分が呪われた理由を知り……。

 

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