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レインツリーの国:有川浩 - おすすめの恋愛小説 vol.0095

おすすめの恋愛小説 小説 20代 女性

 

【おすすめの恋愛小説】

有川浩「レインツリーの国」

 

【おすすめの理由】

レインツリーの国は聴覚障害者のひとみと健常者の伸の恋の物語です。障害を扱った小説というと、内容が難しかったり、重かったり、またはむやみに感動させようとする物語というイメージがあるかもしれませんが、この小説は全く違います。有川さん特有の甘くて爽やかで軽やかな恋愛が、障害という難しさや重みを包んでいて、とても軽やかでぐいぐい読めてしまう作品です。しかし、それは障害を軽く描いているという訳ではありません。聴覚障害の分類などについて詳しく書いていたり、障害者の気持ちを丁寧に描写していて、有川さんの「聴覚障害について知って欲しい」という気持ちがよく伝わってきます。この小説は障害と恋愛という二つの土台がとてもバランスよく描かれているのです。この小説を読むと、障害というコンプレックスを持つゆえに恋をしたいのに奥手で臆病、そして時に卑屈にまでなってしまうひとみの姿に切なさを感じ、同時にそんな彼女を受け入れながらも、少しずつ変わっていこうと背中を押す伸の頼もしさにトキメキます。また、二人の出会い方も格別です。「大切な思い入れのある本を介してふたりが出会う」という出会い方は、本好きにとってみたらたまらない、正しく夢のような物語ではないでしょうか。また、この本の特徴の一つは、この小説単体でも完成していますが、実はこの本は図書館戦争シリーズとも深い関係があるということです。実はこの本は図書館戦争シリーズ第2巻の中に登場する本なのです。そのため、この本を読んで好きになった人は、きっと図書館戦争シリーズも読みたくなるでしょう。この本は有川さんのそのようなセンスの光る、読書欲をかきたててくれる作品なのです。

【本の内容】

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。共通の趣味を持つ二人が接近するのに、それほど時間はかからなかった。まして、ネット内時間は流れが速い。僕は、あっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。だが、彼女はどうしても会えないと言う。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があった―。

 

【投稿者】

20代 女性