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神様のボート:江國香織 - おすすめの恋愛小説 vol.0083

おすすめの恋愛小説 小説 30代 女性

 

【おすすめの恋愛小説】

江國香織「神様のボート」

 

【おすすめの理由】

『少しばかり、狂気じみている』 そんな気分にさえなってしまうような、ただひたすら『愛』に向かって突き進む母と、コントラストとして描かれるその娘。二人のそれぞれの視点から語られる、母娘の人生を追体験するような本作です。 母親の、『愛するあの人にまた出会う』という、漠然とした目的のみで生きている姿に、そこまで強い愛を、自分自身は持てるだろうか、と考えさせられます。答えはいつも、否ですが。 だからこそ、愛する気持ちが揺らいだとき、自分の愛が相手に届いているのか不安になるときに読むと、『愛』そのものを全肯定されているような気分になれます。 娘視点ではまた違う読み方ができますが、母親が最終的に『愛するあの人』と再び会えるので、途中悶々とする場面は多々ありますが、読後感は決して悪いものではありません。

【本の内容】

昔、ママは、骨ごと溶けるような恋をし、その結果あたしが生まれた。“私の宝物は三つ。ピアノ。あのひと。そしてあなたよ草子"。必ず戻るといって消えたパパを待ってママとあたしは引越しを繰り返す。“私はあのひとのいない場所にはなじむわけにいかないの"“神様のボートにのってしまったから"――恋愛の静かな狂気に囚われた母葉子と、その傍らで成長していく娘草子の遥かな旅の物語。

 

【投稿者】

30代 女性