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空ばかり見ていた:吉田篤弘 - 思わず旅に出たくなる本 vol.0087

思わず旅に出たくなる本 小説 旅・旅行・紀行文 40代 女性

 

【思わず旅に出たくなる本】

吉田篤弘「空ばかり見ていた」

 

小さな町で小さな床屋を営むホクトはあるとき、吸い込まれそうなくらい美しい空を見上げて、決意する。「私はもっともっとたくさんの人の髪を切ってみたい」。そして、彼は鋏ひとつだけを鞄におさめ、好きなときに、好きな場所で、好きな人の髪を切る、自由気ままなあてのない旅に出た…。流浪の床屋をめぐる12のものがたり。

 

【思わず旅に出たくなる理由】

旅する床屋の「ホクト」さんを語り手とした、短編連作集です。ホクトさんは、様々な町にでかけ、風景や出来事や人に出会います。なにか特別な事件が起こるというわけではありませんが、こんな風に見知らぬ土地にでかけ、これまで会ったことのない人に出会い、言葉を交わせたら素敵だろうなあと思わせてくれる小説です。ホクトさんは観光旅行をしているわけではなく、床屋という仕事をしつつ旅をしているので、世界遺産とか実際の風光明媚な景色はこの小説には出てきません。しかし、流浪して出会う見知らぬ、けれどどこか懐かしい景色や、いろいろな想いを抱えて生きている人との出会いが、自分も旅をしてみたくなるスイッチを妙に刺激します。

 

【投稿者】

40代 女性