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不毛地帯:山崎豊子 - 私の人生に影響を与えた本 vol.0099

 

【投稿者】

50代 男性

【人生に影響を与えた理由】

実在した、戦中戦後に活躍した商社マンが主人公の話であるが、主人公が戦後シベリア抑留を解かれ帰国して商社に復帰したが、そこから数か月もひたすら図書館に通って他のことはなにもしないで、ひたすら過去の新聞を読み漁っていたという。シベリア抑留となっていたため、戦後となってもしばらく帰国できなかった間の我が国の時代の流れを、一定期間徹底的に理解、分析し、そこから先にどういう時代になっていくかを読み通し、実際にその商社の海外プロジェクト進出など大きな実績をあげられた。最後は会社をかけた大型の資源プロジェクトが失敗するのだが、同氏の激動の人生が痛烈に印象に残り、現在の仕事の職務において、壁に出会った際などの私の元気と勇気の源となっている。

【内容】

大本営参謀・壹岐正は、終戦工作に赴いた満州でソ連軍に抑留される。酷寒のシベリアで、想像を絶する飢餓と強制労働に11年にわたって耐え抜き、ついに昭和31年、帰還を果たした。その経歴に目を付けた近畿商事の社長大門の熱心な誘いに応え、第二の人生を商社マンとして歩むことを決意。地獄の抑留生活の傷も癒えぬまま、再び「商戦」という名の新たな戦いに身を投じる。