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利己的な遺伝子:リチャード・ドーキンス - 私の人生に影響を与えた本 vol.0037

 

30代 男性

 

自分はなぜこの世に生まれてきたのか、自分が生きていることの意味は何なのか、といった疑問に対して一つの回答を与えてくれたのがこの本です。ドーキンスによれば、あらゆる生物は遺伝子の乗り物に過ぎないそうです。つまり出来るだけ多くのコピーを作ってきた生物(遺伝子)が、結果として現在生き残っているに過ぎないということです。現代生物学のこうした機械論的な説明は、もちろん唯一の正解ではないにせよ、自分の人生観に大きな影響を及ぼしたことは間違いありません。

 

 

 

「なぜ世の中から争いがなくならないのか」「なぜ男は浮気をするのか」―本書は、動物や人間社会でみられる親子の対立と保護、雌雄の争い、攻撃やなわばり行動などが、なぜ進化したかを説き明かす。この謎解きに当り、著者は、視点を個体から遺伝子に移し、自らのコピーを増やそうとする遺伝子の利己性から快刀乱麻、明快な解答を与える。初刷30年目を記念し、ドーキンス自身による序文などを追加した版の全訳。 この本はサイエンス・フィクションのように読んでもらいたい。イマジネーションに訴えるように書かれているからである。けれどこの本はサイエンス・フィクションではない。それは科学である。いささか陳腐かもしれないが、「小説よりも奇なり」ということばは、私が真実について感じていることをまさに正確に表現している。われわれは遺伝子という名の利己的な分子を保存するべく盲目的にプログラムされたロボット機械なのだ。この真実に私は今なお驚きつづけている。

 

人はなぜいるのか
自己複製子
不滅のコイル
遺伝子機械
攻撃―安定性と利己的機械
遺伝子道
家族計画
世代間の争い
雄と雌の争い
ぼくの背中を掻いておくれ、お返しに背中をふみつけてやろう
ミーム―新登場の自己複製子
気のいい奴が一番になる
遺伝子の長い腕